改造社世界大衆文学全集目次細目
〇大衆文学資料


【全冊刊行の流れ】

当初の予定(1〜36巻)
第一次増刊(第37〜第54巻)
第二次増刊(第55〜第68巻)
第三次増刊(第69〜第80巻)
便宜上、巻数は英数字に統一しました。


カバーとその中身
 
 
 
カバー表裏
  
 
 
荷造用箱の表裏
  
 
 
荷造用箱とカバー
  
  
  


【凡例、及び、全体構成付記】
本細目は昭和初期に刊行された改造社世界大衆文学全集全80巻の、
目次を、できる限り当時のままにリスト化した。
体裁はA6判(文庫判)、ハードカバー、クロス装、カバー付。
第11(?)回配本、第26巻『ルコック探偵』までが一回一冊配本。
以後の配本は二冊同時配本となる。
(二冊同時収納の箱が仕立てられているが、すべて確認したわけではない)。
また、第4回配本まで見返しが藍色であるが、以後、無色となる。
この藍色は色うつりしやすく、他の部分が藍に染まってしまったための処置と考られる。

各巻により、目次の表記は不統一である。
各篇を独立して表記したもの、
また、作家別、傾向別に別けたものがある。
今回の場合、それぞれの傾向を尊重し、ここにリスト化した。
同じ作家でも目次でそれぞれ分けて記されている作品はそのように、
また、誰々の作品と一様にきされているものはそのように記してみた。

文字の表記、数字の表記等、各巻によって違いがあり、
全巻の統一がないので、このリストでは、各巻の表記に、
できるかぎり従った。
例えば、作家名のカタカナ表記、ヂュマとデュマの違い。
また、数字の三一章と三十一章の違いなど。

カバーにカラーによるイラスト、もしくは、映画着色スチル写真(未見のものもある)。
口絵も同様のものが一葉。
その裏面には、作者や訳者の肖像があるのが本全集の基本と考えられる。
このカバーイラスト及び口絵の出展、作者等の記載はない。

長編の内容について、構成ではなく、あえて仕立てと記したのは、
訳者の方法、つまり訳者の個性が出ていると考えたからである。
翻って考れば、訳者がどの版を採用したかの導きに通じるかも知れないとの意味もあろうか。
また、章仕立てについては、できるだけ目次に従ったものの、
煩を避けるために、特に長編については、細目は省略した。
この全集の場合、章仕立ては原点と違っている場合も多々あると考られるため、
参考までに止めていただきたい。

総頁は最終ノンブル(この資料に記した最終頁である)。
だが、第一頁が扉とするのか、目次とするのか、統一されていないため、
総頁については参考に止めていただきたい。

配本順はカバー裏面にしか記されていない。
だが、全点の奥付からの検索は可能である。
が、今回、再考察した結果、
初めて二冊同時となって12回配本となる以前に
既に12冊刊行されていることに初めて気づいた。
第11巻と第17巻の奥付が数日しか違わないことを考ると、
ここの辺りに錯交の原因があるのかも知れない。
また、単冊配本の12冊を奥付通りに配本順を記せば、
第12回以後の配本順がすべて順送りされるはすだが、
この場では大方の表記に従っておく。

今回、一冊を除いて全冊を実見したが、
配本順が記されているカバーや、
同時配本が確実に分かる架蔵箱の実見までは手が回らなかった。
情報をお持ちの方は資料提供をお願いします。





【最初期の内容見本】
菊半裁
全三十六冊
一冊五十銭
一時払一七円五十銭
(この内容見本では、外装(ハコ、カバー)の有無は記されていない)。


【未刊等、予定と刊行形態が変わった作品内容】
内容見本(当初36巻刊行予定)による。
第1巻予定『鉄仮面』(仏国ボアゴベ、デュマ作品に変更)。
第11巻予定『婚約』(伊国アレクサンドロ・マンゾーニ、未刊)。
第13巻予定『アンクルトムスケビン』(米国ストウ、訳者が牧逸馬から和気律次郎に変更)。
第14巻予定『黒星』(米国マツカレエ、第一次増刊第53巻として刊行)。
第15巻予定『トンネル』(独逸ケラアマン、未刊)。
第27巻予定『スカラムッシュ』『シーホーク』(実際は分冊刊行)。
第29巻予定『海の義賊』『ロビン・フート(イートマン)』(後者は未刊)。

第一次増刊(第37〜第54巻)
この全集の第一次増刊分の巻末発行予定による。
第49巻予定『妖花アラウネ』(独逸エーヴエルス・浅野幻府訳、未刊)。

第二次増刊(第55〜68巻)の未刊等作品。
月報第三十一号(昭和五年八月)による。
第59巻予定『愛の学校』(伊国アミーチス・前田晃訳、未刊)。
第65巻予定『女人出征』(英国サンデス・千葉亀雄訳、未刊)。


【全巻構成】
第1巻 鉄仮面
第2巻 家なき児
第3巻 前線十万
第4巻 ルパン
第5巻 椿姫 マノン・レスコオ
第6巻 三銃士
第7巻 放蕩息子
第8巻 ダイヤモンド カートライト事件
第9巻 オリヴァー・ツウィスト
第10巻  マーク・トウエーン名作集
第11巻 秘密第一号 他一篇
第12巻 巴里の秘密
第13巻 アンクル・トムス・ケビン
第14巻 英米新進作家集
第15巻 メトロポリス 他一篇
第16巻 カチユウシヤ
第17巻 九十三年
第18巻 宝島 他三篇
第19巻 スペードのキング 四枚のクラブ一  
第20巻 ステラ・ダラス ラ・ボエーム
第21巻 シヤアロツク・ホウムズ
第22巻 ゼンダ城の虜
第23巻 紅繁縷(べにはこべ)
第24巻 海底旅行 宇宙戦争
第25巻 平妖伝
第26巻 ルコック探偵 河畔の悲劇
第27巻 スカラムツシユ
第28巻 洞窟の女王 ソロモン王の宝窟
第29巻 海の義賊 ケエニクスマルク
第30巻 ポー、ホフマン集
第31巻 三等水兵マルチン
第32巻 幻島ロマンス
第33巻 ロモラ
第34巻 世界滑稽名作集
第35巻 世界怪談名作集
第36巻 世界怪奇探偵事実物語集
第37巻 グランド・バビロン・ホテル 他四篇
第38巻 水滸伝
第39巻 永遠の都
第40巻 ロビンソン・クルウソウ 十五少年 他一篇 
第41巻 テス
第42巻 二都物語
第43巻 血と砂
第44巻 カルメン コロンバ 他三篇
第45巻 ポムペイ最後の日
第46巻 小公子 小公女
第47巻 あの山越えて 他二篇
第48巻 赤襯衣(あかしゃつ)物語 他二篇
第49巻 闇を縫う男 他三篇
第50巻 ガリバアの旅 他一篇
第51巻 十字軍の騎士
第52巻 海の鷹
第53巻 黒星(ブラツク・スタア)
第54巻 ノートルダムの佝僂男
第55巻 冬来なば
第56巻 クオ・ヴアヂス
第57巻 ラ・バタイユ 震天動地
第58巻 千一夜物語 恋愛編
第59巻 モープラ
第60巻 ソーンダイク博士
第61巻 ヂエイン・エア(上巻)
第62巻 ヂエイン・エア(下巻)
第63巻 ウオタ・ベビ トルストイ民話五篇
第64巻 沙翁物語 ワグネル物語
第65巻 ヴエンデッタ
第66巻 聊齊志異 他一篇
第67巻 西遊記
第68巻 八犬伝物語
第69巻 巌窟王(上巻)
第70巻 巌窟王(下巻)
第71巻 獅子狩りの人
第72巻 新聞記者スミス 他二篇
第73巻 カーステンの家憲
第74巻 フラウ・ゾルゲ 他四篇
第75巻 善良な男 他三篇
第76巻 愛国侠盗伝 悪魔博士
第77巻 正義の人々
第78巻 倫敦塔
第79巻 赤狼城秘譚 失踪婦人
第80巻 有効期限十日間 他三篇
便宜上、巻数は英数字に統一しました。



【全冊刊行の流れ】

全巻(表題)構成

当初の予定(1〜36巻)
第一次増刊(第37〜第54巻)
第二次増刊(第55〜第68巻)
第三次増刊(第69〜第80巻)
便宜上、巻数は英数字に統一しました。

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(2003-5-25公開)

追記
これ以後『西遊記』を入手しましたので、どうにか全冊実見できたことになります。
その記念もあって、読みやすいように、このページを整理してみました。
(2003-8-05)






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