〇大衆文学資料 ○トップページ

【酩 酊 版】 物 語 についての 身 辺 雑 記 (備忘録)





○2005.10.20
ビデオで見た日活『反逆のメロディー』。
昔ながらの任侠ヤクザから通じる背広ヤクザ組が解散し、その組織員でありながら、メインとしてジージャン姿で登場する原田芳雄を、物語の流れとして描く流れは新鮮といえば新鮮だが、違和感も無きにしもあらず。しかしながら全体に流れる新鮮なイメージは記憶に残る。これは不思議な作品。イヤな奴、前言を翻す組長・須賀不二男や、兄貴分だった深江章喜、権力の犬とまで原田芳雄に蔑まされて、これまで以上にイヌ≠ノなってしまう青木義朗なども全部が全部カッコいいのである。澤田幸弘監督を初めて回想した。
松竹から借り出された佐藤蛾次郎、今の耳障りなダミ声以前の、抑制された演技の富士真奈美、二人はもちろん、メインの原田芳雄に対峙する藤竜也、地井武男に比肩するほどのカッコよさである。
しかしながら、それによって、この作品が比類のない大傑作となっているわけではあるまい。ロマンポルノ以前の日活末期における映画≠フカッコよさを伝えたかった作品、また、映画人たちが寝食を投げうっても作品を作っていた時代へのオマージュだったのかも知れない。

付記
編中、酒のんで蛾次郎に扇動され暴れている面々の一人に二瓶正也がいる。彼の頭には、マークなどはないもののウルトラマンに登場するウルトラ警備隊と酷似しているヘルメットがあるのです。何方か、この顛末をご存知の方はご連絡お願いします。


(ここから新規)



○12月
遠くの ブックオフ で内田百〓、旺文社文庫10数冊百円均一。それも後期刊行のもの多数。
遠くの 本だらけ で、有馬頼義『くちびるに紅を』、角川文庫の杉森久英『大風呂敷(9刷)』百円。
近くの ブックオフ、出版芸術社・仁木悦子『子供たちの探偵簿』の2と3。これも百円。
他の ブックオフ でも、日本の名随筆別巻64『怪談』、集英社文庫の杉森『天皇の料理番』
中島らも『心が雨漏りする日には(7刷)』帯付、竹本健治『入神』帯付。これも百円。
久々の収穫。これだけの代物が一日で入手できたのは前にいつあったことか。
ええ! 何でそんな百円で少しく珍しい本をそんなにお前は手にいれることができるかって? 。
それは私が新古書店では、百円均一の棚しか覗かないからなのかも知れない。
すくなくとも、他の人の三倍は時間をかけてウロウロしているようだ。私は。

『悪魔の誕生』ロマンティスト→後で補遺しようと思ったが亡失。

流星刀の女たち。森雅裕の軽快な佳作。要アンコール。


受贈『子不語の夢』

○11月
稲垣浩の
沢島忠


大映三隅の『釈迦』。最後近くの天変地異の特撮だけは堪能した。


フランケンシュタインの花嫁

伊勢崎ベイシア古本市


一番重宝していたブックオフの営業方針変更、伊勢崎も


七尾市杉森久英

10月
講談雑誌
非常階段
霊界予告殺人

『ジパング』


○9月リサイクルショップで30円均一の望月幹也など あすなひろし。本が増えて困る。

『ちゃんばらグラフティー 斬るをビデオで見る。錦之助の『宮本武蔵』はチャンバラではないのでちょっと違和感。



○8月

藤本明男の半自叙伝購入。氏は教職に長くあったという。

フィギア主体の新店舗訪問。エッチビデオがいっぱい。ついでに大映、ロマンポルノ以前の日活のヘンなビデオを購入。やっぱりヘンな映画でした。

新前橋ブックオフ山田『少年探偵団』を購入。マンガです。



○6月の終りに上京した際、帰りの列車内で読むために上野ののれん街≠フ古本屋で、
村上元三の回想録(タイトル何だっけ?(笑) 文藝春秋)を購入。帯付1000円。
師である長谷川伸との結びつきの回想が多いが、また、
私にとってうれしかったのは、
長谷川主催の勉強会に常に探偵作家・甲賀三郎の顔があったという事。
そして、私にとって耳新しかったのは、村上が南方従軍記者だった地を、
次に訪れたのが久生十蘭だったということ。
どちらかというと村上の場合ゆるやかな戦地報告だったようだが、
十蘭の場合のあの氏の戦時下小説に見られるワニの肉をどう、酒保の品書きに生かせたのだと思ってしまう。
二人の資質はやはり違う。
とはいうものの、この村上の回想がなければ、これを今考えなかったのも事実ではある。


○7月の県下最大の新刊本屋での古本市でのこと。
二時間の駐車券を手に入れるには3000円の古本を買わなければならないとの事。
あとあと知ったことだが、実は1000円の図書券を二回に分けて購入すれば、駐車券はゲットできたようだが、
最初はよくわからないので3000円古本購入を目指した。
二時間の駐車場代金は30分について特約施設では5〜600円とちょっと納得できない値段なので、そんな動きにでたのだよ。
『能登』箱帯杉森久英
『神州纐纈城』帯付講談社大衆文学館
『一休和尚漫遊記』カバー3刷講談社講談文庫
『木枯し紋次郎 三途の川は独りで渡れ』帯焼け講談社
その他、2、3冊で3000円だったので、まずは○。
04/10/14


付記
この県下では人工トップ1とトップ2の市で多く古本市が催されている。そこでは駐車料が必要になる。
だが、その市以外では県の組合主催の古本市は開催されていないようだが、他の市では有料駐車場など必要なことはないらしく、
何処へ行っても無料の駐車スペースが用意されているようだ。
もちろんそれは 古本 というキーワードに帰結するかも知れないけれども。
とまれ、県を代表する組合は、駐車代をどうしようかと考えなくてもよい古書店を開催していただきたいものである。

現実問題を記してしまうと、もはや書庫はイッパイなので、ちょっと興味ある本であっても購入は手控えてしまうのです。


○書庫から。
光瀬龍の文庫本がまだあるはずだとまたまた書庫をかき回す。
光瀬さんの本は新しく出てこなかったけれど、角川横溝文庫の『横溝正史読本』がででくる。
そのうちアップの予定。
ある傾向の古本屋ではバカにならない価格付けされているこの本。元版をもっていることもあって、古本では最近買おうとは思わなかった。よかったです。
04/02/15

○2月13日の古本屋まわり。
県下最大級のブックオフの百円均一、式貴士『吸魂鬼(角川文庫)』児玉数夫『世界SF物語(旺文社文庫)』。
隣のブックオフの百円均一、サブカル本を二冊と光瀬龍『たそがれに還る(角川文庫)』を購入。
でも、この光瀬龍『たそがれに還る(角川文庫)』はつい最近買ったものと同じでした。ダブりです。
頭が熔けてます。
そのまた隣のブックオの百円均一、平成一年刊行、平凡社モダン都市文学T『モダン都市案内』。映画秘宝『GOGO!バカ大将』。
前者には妹尾アキ夫、岩佐東一郎、水谷準、城昌幸らが収録されている。
後者に言及されているバカ映画。みんな見て見たいなあ。九分九厘最後まで見るに耐えない作品なんだろうけど……。
セロファン付の四六判の単行本を買ってしまったぜ。3000円もしてしまったけど。でも、その店じゃあ十三角関係を4500円と値づけしているこのマニアティックな新古書店、そんな高価なものは手がでないと何時も思っていました。
まあ、最近ちょっと人気な二三十年前の文庫の値付けリーダーとして蠢動しているこのチェーン店。そう考えれは、このセロファン付。それも印刷文付の一冊は安価だったかも。
その一冊とは山田風太郎『妖異金瓶梅』の元版。ちゃんと銭鬼も収録されています。
とっても幸運だったようです。
04/02/14

○横溝正史『迷宮の扉(角川文庫)』、ブックオフ百円均一だったので、また買う。
私の持っていない本とならすぐにも交換します。
集英社文庫、荒俣宏『バットテイスト』『怪物の友』、ブックオフ百円均一だったので、買う。
二見書房、唐沢兄監修『トンデモ超変態系』、ブックオフ百円均一だったので、買う。
石川球二の突然変異マンガ『巨人獣』が100円屋のダイソーで復刊されたとネットで知ったので、ダイソーを探して購入。なるほど怪作。女巨獣が゜登場したあたりから、これまでこんなにも広げすぎた壮大な物語をどう収拾つけるかという苦労が分かりすぎて後半は物語に集中できなかった。やはり、単行本二冊では消化不良でしょう。
『ニコライの見た幕末日本(講談社学術文庫)』、これもブックオフ百円均一だったので、買う。ニコライ堂で有名なニコライ宣教師のロシアの雑誌に発表したものの翻訳。ニコライ堂といえば、山田風太郎の『ラスプーチンが来た』で、怪僧ラスプーチンが、本邦の主人公を手玉に取った、今なお御茶ノ水に残る近代化遺産です。
鷹見緋紗子『血まみれの救世主(徳間ノベルズ)』。これには天藤真はかかわっていなだろう。でも。、ブックオフ百円均一だったので、買ってしまった。やはり、どこかにひそんでいたんだ、私の知らない鷹見緋紗子。
マコ・イワマツ『アメリカに生きる(日本翻訳家センター)』、『筒井康隆の逆襲(現代書林)』、遠藤周作『蜘蛛(出版藝術社)』、ブックオフ百円均一だったので、買う。
04/02/1

○K市にある公共交通機関では容易にたどりつけない、ある意味では辺境のブックオフ。
たまに訪ねると日本シェルター出版社の本や、横溝文庫なとが数冊もあってなかなか楽しい。
そこにあったのは、岩崎書店の『残された人々』。
それもカバー帯つき。
未来少年コナン原作とあります。
ええ、本の本体や帯を捨てるといわれているブックオフで、よくも児童書の帯までよくも残っていたな、と思ってよく見たら、カバーも帯も糊で貼り付けられていました。
悲しいけれど、帯を残すためにはそうせざるを得ない現実なのかもしれません。

04/01/22



○一月前のこと。
ある市の癖のある店主の店を訪ねる。
距離的には市中央から遠くないものの公共交通機関ではちょっと大変な場所にある古本屋です。
今回は外台が熱かった。
河出新書の白井喬二の一冊
角川文庫『ひとりで夜読むな』
教養文庫『めりけんじゃっぷ』『踊る地平線』『浴槽の花嫁』『血の三角形』『テキサス無宿』『もだん・でかめろん』
角川文庫夢野久作『空を飛ぶパラソル』。
ちょっとした収穫。

04/01/15

○ある店の初売りを覗くことをかねて、県内の割と新しめの店を散策。
この、ある店では、最近ページにアップしようと思っている光瀬龍の文庫を四冊。
横溝角川文庫も未蒐のものを三冊と幸先よろしい。
『髑髏検校』
『支那扇の女』
『金田一耕助の冒険』

○県内最大級の新古書店では光瀬の文庫本三冊。
隣の市の同系列の新古書店でも文庫本二冊。
大収穫といえばそうなのだが、珍しいものには行き当たらなかった。
私の手元になかった角川文庫と徳間文庫とハルキ文庫だったのです。

○その他の100円の収穫
春陽文庫『白頭の巨人』
岩波新書『戦中用語集』
中園英助 双葉文庫『密葬戦史』
杉森久英 河出文庫『昭和の怪物たち』
森雅裕 集英社文庫『会津斬鉄風』
集英社新書『日本映画100年史』
早川書房『ディック・フランシス読本』
加藤幸子 創樹社『尾崎翠の感覚世界』
あと“なになにの悲劇”コレクションをつくるための扶桑社『Kの悲劇』

つぎは光瀬龍コレクションのための200 円のもの。
草土文庫版のアンソロジー
初見でした。

04/01/05


○光瀬龍の書籍画像をアップするために、わが家に分散させている本を発掘する。
光瀬龍の本はほとんど出てこない。
『無の障壁』とか『宇宙塵版 派遣軍還る』とか、持っているはずの本はいったん何処へいってしまったのだろう。
でも、
ノベルズのもはや興味のうせた某氏たちのものが大量に出てくる。誰か引き受けてくれないたろうか。
都筑道夫の『やぶにらみの時計』の箱入りなどもあってこれはきちんと保存しますが、
まったく忘れていたのが、森雅裕のデビュー作『画狂人ラプソディ』の帯付。
たぶん未読のままダンボールにつめたのだろうな。
最近になってkkベストセラーズ版で読み、元版(帯欠本)を手に入れて狂喜乱舞したのはどうしたことだったのだろう。
本とは縁が大事なのである。改めて思いました。
04/01/04よりもっと前の話


○十蘭『顎十郎捕物帳』前後巻・岩谷選書。
しかも美本、下巻帯付。ある古書店の店頭、売値は8000円。
欲しいなあ、欲しい。でも持っているんだ、この帯付下巻を含む二冊本。
でも、私が所持しているのは並下程度の保存状態。

ああ、欲しい欲しいといっているうちに誰かに買われてしまうかも。
欲しいと思ったら直ぐに買うべし。というのが古本界の鉄則だとはわかっているものの、
この不景気な折、速断できない自分は困ったものだ。
04/01/04よりちょっと前の話


○NHK−BS2でここのところ小津安二郎特集をやっている。
ああいう静止画っぽいのは映画の本質ではないとづうっと思っていながら、ついつい見いいってしまう私がいる。
映画の粋ではないかも知れないが、物語の粋なのかも知れない。
映画の文法=モンタージュをあえて無視して誰にも文句をいわれないのが小津安二郎。
くわえてマンガの文法を無視して大成したのは諸星大二郎である。
あえて無視したのではなく、多分、マンガのコマの流れをよく知らないままに、まんが界に飛び込んだらしい。
嘘だと思ったら『西遊妖猿伝』をご覧なさい。
ところどころ画の続きとして破綻がある。
でも、それを差し引いても物語のパワーは満点である。
03/12/11





〇大衆文学資料 ○トップページ





inserted by FC2 system